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2024年05月 アーカイブ

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20話放送後

長徳の変に関しては隆家が悪いんですけれど、それまでに伊周の人柄に問題があったのだろうな・・・と思います。身分高く、美しく、教養もあったと言いますから。足らなかったのは人望なんでしょう。一条は厳しい裁きを下したことを悔いていたのか、都に戻ってからもずっと伊周を引き上げようとし続けます。そしてそれは道長の脅威となります。

高畑充希さんはいい女優さんだと前から思ってましたが、今夜の帝に頭を下げる所、胸に迫りました。芝居もうまいですが、声がいいです。
中島チーフ監督は“役者は姿より声”といつも言ってます。大河や朝のように長くつづくものは特に声なんですって。充希さんの声を聞いていると、監督のいうこと、納得です。柄本さんのちょっと高めのやわらかい声も、吉高さんのハスキーな声も、1年聞いてもお客に愛される声なんです。

ひとつ前にも書きましたが、為時がまひろに道長のことを問い、まひろが答える所も、まひろの表情が実によくってシビれました。音楽も・・・これがかかると毎回泣きそうになってしまうのです。
来週、まひろは越前に旅立ちますが、予告にあったまひろを抱きしめる道長の表情。「柄本佑のこういう顔が見たいのよ」と思いました。
ここは原監督に「ミュージカルみたいに演出してね」と言いました。
ミュージカルで恋人同士がデュエットするイメージです。
「枕草子」も誕生しますので、お楽しみに。

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明日20話です。

明日20話です。
オオイシは19話、20話、21話が気に入っています。
自画自賛するのは無様ですが、本を越えてる演出が素晴らしく、え、これ、私が書いたんだっけ? と思ってしまう3本です。
20話は中島由貴チーフ監督で、そもそもこの人が紫式部をやろうと言い出した人なのです。私もこの仕事を引き受けて間もなく3年ですが、彼女はその前からこの時代と紫式部を深く勉強しており知識も豊富なのですが、その知識をひけらかさず、究極のエンタメに持って行っている所が、演出家としてスゴイです。
会わずとも心はつながっているまひろと道長。遠くの道長の自分への想いを、まひろが感じる時に、必ずかかる冬野さんの音楽もステキです。
20話、21話、人気の実資も活躍します。本来文系の実資が武官である検非違使別当となって長徳の変に関わりますので、今までとちょっと違う雰囲気です。

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19話放送後

私の今夜のハイライトは、父が従五位に上がり、赤い束帯を宣孝の家に借りに行くと自室に下がった時のまひろの表情です。会わずとも自分の力になりつづけてくれる道長への熱い想いがにじみ出ていて、グッと来ました。
父上に言いたい放題の意見をするまひろも、これから紫式部になる人の主張の強さ、頭のよさが見えてて笑えました。
黛りんたろうさんの演出がうまいですね~。さりげないシーンなのに、見ている者の胸にしみわたる演出でした。
肝は据わっているけれど、やる気があるのかないのかわからないような道長のたたずまいも、実に道長です。うちのチームの作った道長(笑)
昇進のお礼に来た為時に、意外につれない所も道長でした。こういうシーンの匙加減も演出の腕です。
昼間からお茶でも飲むか、と言う感じで子作りする一条と定子。こういうことが普通にあるのだと教わった時の衝撃をそのまま台本にしました。
ラスト長徳の変が始まりました。
矢を射たのは弟の隆家ですが、落ちて行くのは伊周。一条は定子への愛から何度も伊周を救い上げようとしますが、救いきれず・・・。英雄たちの選択だったか何だったか忘れてしまったのですが歴史番組で、中関白家のガンは伊周。伊周さえちゃんとしていたら違う歴史であったろうと言っている方がいました。
ホントにそうだと思います。

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18話放送後

18話ご覧下さった皆様、ありがとうございました。
次々と人が去って行って寂しいですね。
玉置玲央さんとは『恋する母たち』『離婚しようよ』に続く3回目の仕事でしたが、1話で大河のタイトルバックに一枚看板で、彼の名前が出たのを見て、お母さんのような気分でグッと来ました。大河のタイトルバックは文字が縦書きなので、なぜだかとても華やかに見えるのです。彼はホームグラウンドの劇団では戯曲も書くし演出もする人なのですよね。台本を書く俳優さんと仕事するの、実はちょっと怖いのですけども(笑) いつかまたお仕事したいな、と思う人でした。
18話で好きだったのは詮子の一条への訴え、羊さんの芝居、さすがでした。
まひろとききょうも、面白かったです。道長嫌いなききょうの言葉に、ドキドキするまひろの繊細な芝居、吉高さん素晴らしいと思いました。

来週は長徳の変の始まりですが、離れているのにまひろとその一家のために、陰ながら力をつくす道長が胸に迫ります。

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