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2006年04月 アーカイブ

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吉兵衛の最期

武田鉄矢さん演じる五藤吉兵衛が死ぬシーンを、今日撮影し、武田さんの出番は終わった。
主役クラスの撮影終了の日は、私もスタジオに行って、お別れをすることにしている。
吉兵衛は、一豊に手柄を立てさせようと、敵城の城壁を登り、一番乗りで敵城に入るが、大勢の敵に囲まれて討死する。一豊らもすぐに追いつくが、一豊の目の前で吉兵衛が何本もの槍に刺し貫かれて倒れる。
私がNHKに着いた夕方頃は、その戦闘シーンの撮影真っ最中。そして武田さんがセット直しの間に、体に槍が刺さったままスタジオから出て来て、タバコを吸っていた。「座れないんだよね」と言いながら、立ったまま、槍に刺された吉兵衛が、タバコをふかす姿は結構笑えた。
一豊に抱きかかえられ、吉兵衛が息絶えた後、「功名が辻」のテーマ曲が流れて、お別れセレモニーとなる。いつもはチーフ監督が花束を渡すのだが、今日は一豊役の上川さんから、武田さんへお疲れ様の花束が渡された。
収録中から滂沱の涙だった上川君だが、お別れセレモニーになっても涙は止まらず、下を向いているのがかわいいというか、いとしいというか・・・。彼を見ていたら、私もいきなり寂しくなった。
去年の八月の猛暑の中、始まったロケから八ヶ月、一豊と前田吟さんの新右衛門とは、本当に毎日顔をあわせていたのだから、気持ちもわかる。
演技とはスキンシップなのだということが、改めてよくわかった。激しい感情のやり取りは、別にラブシーンのように抱き合ったりしなくても、肌を触れ合うような親しみを心の中に育てる。
私も遠い昔、落ちこぼれの女優志願だったことがあので、少しわかるのだ。
上川君の涙を見て、遠い昔を、オオイシも思い出してしまった。
武田さんの存在が、このドラマでは実に重かったことも、よくわかる。「お世話になりました」と、武田さんがスタジオを去ると、みんなシ~ンとしてしまったのだから・・・。
本能寺の後の、にぎやかで派手なお別れセレモニーとは一味違う、しんみりとした胸迫るお別れセレモニーだった。
とは言え、これから家康の西田敏行さん、三成の中村橋之助さん、ガラシャの長谷川京子さん、淀の永作博美さん、康豊の玉木宏さん、秀次の成宮寛貴さんらが活躍するので、見て下さいね、最後まで。
私の脚本執筆も、残り数本になり、先の仕事の打ち合わせも始まった。
時間が経つのは、本当に早い。

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命冥加を祝おう会

昨晩、大河ドラマ「功名が辻」中打ち上げがあった。
会費制で・・・。
NHKは受信料を飲み食いに使ってはいけないということなのか、この手の会はすべて会費制。
ちょっと違う気もするが、これがNHKの誠意なんだと思う。現場は神経質なくらい受信料の使い方には気をつかっているので、みなさん理解してあげてね。

昨夜は、本能寺の変が6月放送で、丁度そこまで撮り終えたので、ドラマの中で死んだ役者さん達のお疲れ会と、これから半年、頑張ろう会をかねた飲み会だ。
題して、「命冥加を祝おう会」
半兵衛(筒井道隆)、信長(舘ひろし)、光秀(坂東三津五郎)、濃(和久井映見)らが死に、来週の収録で、市(大地真央)が北ノ庄で死に、再来週の収録で吉兵衛(武田鉄也)が死ぬ予定。
これが最後のシーンは、役者さんが、このドラマに出てよかったと思ってもらえるように気合を入れて書く。いつだって気合は入れているんだけれど、その役の最後は特にね・・・。
いろんな人がいなくなって寂しくなるが、後半はまた、ガラシャ(長谷川京子)、茶々(永作博美)、三成(中村橋之助)、家康(西田敏行)、秀次(成宮寛貴)らが活躍するので、お楽しみに。

私は先の仕事の打ち合わせなどにも出かけつつ、今、関ヶ原前夜のあたりを執筆中。

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不気味な予感

NHKの深夜番組でイタリアのヴェネチアの町の様子を放送していた。いわゆる紀行番組ね。
その中で小学校3年くらいの男の子達に、「何してるの?」とリポーターが問うと、「ママ達のくだらないおしゃべりが終わるのを待っているのさ」「いつだって、ママのおしゃべりは長くて下らないんだ」なんて答えている。イタリアだな~と思った。翻訳口調ではあるけれど、文化の違いを感じた。
最近の日本の子も、こんなこと言うんだろうか? 言わないだろうな。

ところで、スズメやハトの大量突然死は、不気味だ。
並んで置かれているハトやスズメの死体が、人間の死体になる日も近いような予感もする。
アメリカの牛肉は相変わらず信用出来ないのに、首相はアメリカのシモベで、自国の民より大事なものがあるようだし・・・住む家も、いつ壊れるかわからないような家ばかりで、私達はどうなるんだろう?

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反対

小学校5年から英語を必修にすると言う流れになって来た。
小学生の親の7割が賛成だそうだが、私は反対だ。
英語の前に日本語だろう。
私の出た小学校を10年ほど前に訪れたら、パソコン室というのがあって、何十台もパソコンが並んでいて驚いた。そんなことより大事なことがあるだろうと思ったからだ。
英語も、もちろんできた方がいい。しかし、まともに敬語も使えない人間の多い今、まず教育すべきは正しい日本語だ。私は断固、そう思う。

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名言

「バガボンド」「スラムダンク」の漫画家、井上雄彦氏が、テレビ(トップランナーかな? 定かでないな?)で語っていた。井上さんにとって漫画とは、と聞かれて、「魂の遊び煮」と答えた。
うまい!
まさに、私の仕事も「魂の遊び煮」
つまりは書き手の魂なんだ。
天才は違うな~と唸った。

民主党をずっと支持して来たのに、前原さんになってから気分が揺らいでいたら、これだ・・・。
オオイシは結構ショック。こういういい加減なことをしているとは思わなかった。

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光秀の兜


昨日(あ、もう一昨日だわ)、NHKで「本能寺の変」の信長(舘ひろし)、お濃〈和久井映見)の最期のシーンの収録があり、光秀(坂東三津五郎)も、オールアップした。その記者会見やセレモニーのために、スタジオに出かけた。
いろいろあったけど、よくぞここまで来たと思う。
上川君も出番はないけど、信長、濃、光秀とお別れに私服でスタジオに来ていた。私服の上川君を見るのは久しぶりだ。
今度の本能寺は今までとは、かなり違う演出だ。セットも蜷川さんの舞台みたい・・・。くわしく書きたいけれど、ここであれこれ説明してしまえないのが残念。
上の奇妙な写真は、三津五郎さんが本能寺に討ち入った時にかぶっていた兜を、小道具さんにかぶらせてもらったところ。
携帯で写真を撮って、待ちうけ画面にしていたら、帰りに渋谷でバッタリ会ったフジテレビのGプロデューサーが、「こんな大真面目にうれしそうな顔していては恥ずかしいよ。もっと冗談にしなきゃ」と言うので、
周りを飾って冗談にしてみた。
しかし、兜は重い。ただでもチビの私が、ますます縮みそうだった。
本能寺は6月だけど、乞うご期待!

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