2009年05月 アーカイブ
« 2009年04月 | メイン | 2009年06月 »
ライブはいい!
今場所のお相撲は、面白かった。
白鵬と日馬富士の優勝決定戦も、見ごたえあったし・・・。
投げで勝つ力士がいなくなって久しいが、日馬富士は投げで勝つので断然いい。
来場所、日馬富士が綱とりに成功したら、横綱3人ともモンゴル人かと思うと、いささか複雑。
でも、国技館でライブで相撲を見ていると、外国人力士とか日本人力士とかは、あまり気にならない。
実は1週間前の中日に、両国国技館に相撲を見に行っていた。このページに書こうと思いつつ、アッという間に千秋楽になっちゃったけど・・・。
11年前に、翌週から始まる連続ドラマの宣伝をかねて、向こう正面に座って以来のことだ。
その時、仲良くなったNHKの相撲実況アナウンサーに、東西花道や、中継の副調整室などを案内してもらう。
何台ものカメラで撮る映像を、一瞬の判断で切り替えて行くディレクター、スイッチャーの判断は華麗。プロの仕事にほれぼれした。
力士の仕度部屋は入れないが、その前の廊下は、びんつけ油の匂いが満ちていて、独特の雰囲気だ。
取組みを終えて戻って来た力士の息使いは、小柄な私なんか飛ばされそうに荒い。
土俵の隅を飾る四色の房の鮮やかさもテレビではわからないし、一番一番、観覧席のどよめきが違うのに驚くし、力士の人気の差も手に取るように感じられる。
やはりライブは圧倒的にいい!
朝青龍の衰えはテレビでも明らかだが、生で見ると朝青龍には、他の力士にない華がある。花道に姿を現した時も、控えに座っている時も、朝青龍が華やかなのに驚いた。憎たらしいが、朝青龍が出ていないと盛り上がらないというのが、よくわかった。
白鵬は体も大きいし強いし、安定感は抜群だが、朝青龍ほどの華がないと思う。そういうことは、テレビではわからない。
芝居もテレビで中継すると、その面白みの半分も伝わらないのに似ている。
裸でまわしを締め、髷を結って、国技館の土俵に立ち、相撲を取っている姿には、日本人も外国人もないと感じるのも、ライブだからだろう。
どんなに便利になっても、その場にいるという重みは、その場にいる人にしかわからないという当たり前のことを、しみじみ感じた相撲観戦だった。
帰りにアナウンサーに案内してもらったちゃんこ鍋屋も、メチャメチャ美味しくて、「明日も来たいわ」と思わず言ってしまった。
鳩山民主党
今朝の朝日新聞9面のオピーニオンと言うページで、鳩山民主党について語っています。
東大教授の御厨貴さん、評論家の塩田潮さんと、私の3人が意見を言ってるんですが、他のお二人は政治の専門家なので、私は庶民感覚の部分を担っています。
朝日新聞を取っている方は見てね。
国の財政がここまでひっぱくしてしまうと、自民党がやっても、民主党がやっても、何かがドラスティックに変化することはないと思いますが、利権の構図にまみれて、自分の利益のためだけにだけ政治家をやっているような自民党の政治家から、政治を取り返さないとならないと、国民はますます不幸のスパイラルに陥ってゆくと思います。
しがらみの少ない民主党政権を、我々の力で作らなけらばなりません。
同じ消費税アップを言っても、ここまで失政をつづけ、国民をナメ切っている自民党に言われるのは、絶対にイヤです。冗談じゃないと思います。
しかし、民主党が必死にやった後、消費税アップもやむえをえないと言うなら、仕方ないと思えるかも。
それほど私は今の自民党は嫌いです。
鳩山さんは保守系、小沢前党首の影を引きずっている。それに比べて岡田さんは清廉だ。と言われるけど、それにも疑問を持ってます。
元官僚の岡田さんって、意外にも官僚批判をしないのですよ。
日本をダメにしたのは、自民党と官僚と銀行なのに・・・官僚に気を使っていたらダメでしょう。
私は岡田さんより鳩山さんでよかったと思っています。
本当なら、長妻さんとか福山さんとか、40代の人に党首がなってもよかったと思いますが・・・。
鳩山さんの次は若い世代に引き継いでもらいたいですね。
アメリカの大統領だって、40代なんですから。
レッドクリフ
今日は『レッドクリフ・パート2』を見た。
トニー・レオン、 チャン・フォンイー、 チャン・チェン、 金城武・・・男優が打ち揃ってステキ。
内なるテンションは高いけど、絶対にやりすぎない演技も見事だと思う。
日本の役者も見習って欲しいものだ。やり過ぎか、やらなさ過ぎか、どちらかの男優が多いから、日本には。
中でもやっぱり私はトニー・レオンが好き!
『恋する惑星』『インファナル・アフェア』そして『ラスト・コーション』のトニー・レオンがひときわ好きだったけど、今回もいい。団子鼻で、そんなに美形でもないのに、無茶苦茶セクシーなのだもの。
色気というのは、男も女も踏ん張って出るものではない。天性のものなのね。
ジョン・ウー監督はハードボイルド系の監督だが、一貫するテーマは「正義、勇気、友情、愛、絆、そして希望」だそうだ。
戦のシーンは、それなりに残酷だけれど、実際とはぜんぜん違うのだと思う。リアルに描いているようで、ぜんぜんリアルではないと思う。だから観客はカタルシスを感じられるのだ。膨大な人の命を焼き尽くす業火は華麗で、音楽は甘美で、物語ははかなく切なく美しい。
本当の三国志時代とは、どんなものだったのかな~と、逆に考えてしまった。
ところで風向きはどうして変わったの? 孔明が変えたんだろうか? 運がよかったんだろうか?
スラムダック・ミリオネアー
「スラムダック・ミリオネアー」を見た。
あれこれツッコミ所はあるし、好きなタイプの映画ではないけれど、よく出来ていると思い、頭が下がった。
生命力に満ち溢れたスラム街の子供達がいい。
それと、最後にみんなで妙なダンスを踊るのにたまげた。
インド映画は、必ずダンスのシーンが最後にあるらしいけど、あの暗い表情の主役が、いきなりハッピーな若者になって、妙な・・・というかダサイ振りのダンスを激しく、しかも長~く踊るのには呆然。
本編の雰囲気はかっ飛んでしまうけど、ブレヒトのいう“異化効果”の意味が、実感できたとも言える。
でも何より、この映画がスゴイのは、素人のスラムの子供達や無名のインド人俳優を起用していることだ。有名な俳優を使わなくてもアカデミー賞を制覇したところが見事。
日本のテレビ界、映画界でも、ここまで徹底的に新人ばかりで世界に通用するエンターテイメントを創る気概のあるプロデューサーはいない。
面白いものを創れば、必ず評価される。という本質を突きつけられた気分がした。
新型インフルエンザ
ついに出た!
思った通り、日本にも新型インフルエンザの疑いのある患者が出た。
正確にN1H1型かどうかは、まだわからないが、恐らく既にたくさんの感染者がいると私は確信する。
エボラウイルス熱のような凶悪でないまでも、死者の出るウイルスであることに間違いはなく、しかも誰にも免疫がないのだから感染力はスゴイはず。
万が一、国内に感染者が出なかったら、麻生政権の支持率は上がるかもと思ったけど、やっぱり水際対策もヌルかった。真剣に国民の命を守る気概のない政権だわ、まったく。
私は死んでもいい。もうあまりやり残したこともないような気がするから。夫さえ見送れば、トットと逝きたいと思っている。
でも、これからを担う世代の命は守らないとならない。
私はテレビの人間だが、テレビ局はどういう対策を考えているんだろうか?
パンデミックになった時のマニュアルはあると聞いたことがある。
でも今こそ、パンデミックにならないための力をテレビには発揮して欲しい。
テレビは新聞と違って社説がない。放送法に公正な立場を取るようにさだめられているからだ。しかし、今は、その局独自の考え方を示してもいいんじゃないだろうか。
誰も言わないと後手後手になってしまうからだ。
新聞より大勢の人が見るテレビこそ、その力を発揮して欲しいと切に思う。