2024年06月 アーカイブ
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26話放送後
一条帝は教養はあるし理想もあるけど、自分の欲には勝てない所がまだ幼いです。ま、帝も人間ってことですが。すべての事情が読めているのに、一条の想いに頼るしかない定子。中関白家の業を一人で背負ってしまった哀れを、繊細に演じる高畑充希さん、素晴らしいです。
「入内を許す」からのパイプオルガンすごかったですね。
黛さんの演出は、音楽も効果音も入っていない編集上がりの段階で見てもステキなんですけど、音楽の入れ方も見事で、心が持って行かれました。
まひろも教養はありますが、夫婦間の妥協と言う名の愛について、いとに言われるまで気づかないのもいい年をしてどうなのか? と思いつつ書きました。
台本は、いつもかなり大胆に欠陥のあるまひろ、偏屈なまひろを描いていますが、吉高由里子さんの持ち味と芝居で嫌味を消してくれています。
なのでこの頃は安心して、ますます台本上は偏屈なまひろになってます(笑)
ちなみに宣孝が投げつけられた灰は、コンスターチなんだそうです。昨日スタッフに「あれ、きな粉?」と聞いたら「コンスターチです」って。
石山寺ではまた月のしずくが舞いました。
10話の廃邸でまひろと道長が結ばれた夜に降っていた月のしづくです。同じ黛さんの演出でした。
26話見てね
もうBS4Kは終わってしまいましたが、今夜26話です。
去年書いた台本なので、仕上がったものを見るとなつかしいです。
26話は黛りんたろうさんの演出で、独特の美的センスに満ちています。
心労で道長と一条は目の下にクマの出来ていますのでご注目下さい(笑)
行成は道長と同じ日に死んだそうですけど、本当に道長によくつくす行成(渡辺大知)のちょっとした表情の変化が、秘かな見どころでもあります。
それとホントに子役がかわいいです。台本通りにしゃべっているのですが、その子のキャラが独特で・・・藤原頼道の幼い頃はこうだったのかと思って微笑ましいです。
感想は放送後に。
25話放送後
昨日も書きましたが、越前から都に戻る道中のまひろの複雑な心境が、胸にしみました。
誰の人生も辛んどいものではありますが、まひろは自己分析能力が高いだけに苦しいだろうと思いながら書いてます。だからこそ文学者たりえる訳ですが・・・。生まれ育った屋敷の前に来た時のうれしそうなまひろの表情が、これまた明るくて哀しくて、よかったです。
惟規の乳母・いとは、為時の手がついていると言う設定でしたが、新しい男も堂々と作り、乙丸も姫様を守るために生きると言いつつ、ちゃっかり女を連れて来る。そこがまさに平安時代らしい人間の根源的パワーだと思って書きました。
宣孝のまひろを見るまなざしに驚く惟規も、チャーミングでしたね。やり過ぎないけどそこはかとなくおかしい感じが絶妙。高杉真宙くんは登場した時から腕があるな~と感じてましたが、今夜もいい感じでした。姉弟シーンは詮子と道長も、まひろと惟規も雰囲気がよく、本当に姉弟のように見えます。
それとこの先結構活躍する道長の嫡男・田鶴(後の頼道)がかわいいのです。このドラマの演出陣は子役の指導も上手で、みないい芝居をしています。
1話にちょこっとだけ出て来た師貞親王(後の花山天皇)の変顔とか、思い出すと今も笑ってしまいます。
辞表を出すと言い張って引かない道長、怖かったです。ここから道長の仕事の苦労、人生の苦悩は増して行きます。
帝より事情が先に読めてしまう定子の哀しい表情も素晴らしかったです。
宣孝と道長の対面は、蔵之介さんと佑さんの芝居が面白く、私的にはここが今回の肝だったかな。いい役者同志だと、こうなるんだな~というとても味のあるシーンでした。道長も今まで見せたこともないような表情を見せています。
どのシーンも密度濃く、チーフ演出の中島監督の力が光る25話でした。
明日25話です。
今日の土スタは楽しかったです。
11話の廃邸で道長が初めてキレる所、「僕としては筋の通った切れ方だ」と佑さんが言ってましたけど、私もそう思います。あのシーンを書いている時、始めはキレるつもりはなかったのですが、あまりにまひろが望み過ぎで、これはキレるな、道長・・・と思い、キレるセリフを書きました。
道長は身分差という当時としては最大の壁を、具体的に突破しようとしています。
最初は「遠くの国に行こう」と言い、それが拒否されると、今度は「妻になってくれ」と言います。
「どうしたらいいかわからない。でも好き」と言う曖昧なことではなく、一緒に生きる具体案を示す道長こそ、誠実だと思うし、それこそが愛だと思うのですよね、私は。
このことは前にも書いたと思うけど、また言っちゃいました。
明日25話です。
とてもよい仕上がりですので、ぜひ見てね。
ちょっとだけネタバレします。
越前から都に戻るまひろの複雑な心境が胸にしみます。宣孝の妻になると覚悟を決める直前のまひろの表情もステキです。音楽も何もなく・・・ただ「これでいいのだな」と自分の心に問うまひろ・・・いい演出でいい芝居です。
また、今回から道長は一条に対して厳しく出るようになります。一条VS道長は今回もこの先も見所のひとつです。
その他の感想は放送後に書きます。