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2024年11月 アーカイブ

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今日44話です

前回43話の実資VS道長ですが・・・
台本の打ち合わせの時、チーフ監督の中島さんに「実資は正論だけを言っても面白くない。うさんくささもあった方がいいので、最後はちょっと意味不明なことを言って去って欲しい」と言われました。
なるほどと思い「志を追いかける者が力を持つと、志そのものが変わって行く。それが世の習いにございます」と言わせたのです。
このセリフ、一瞬なるほどと思われた方もあったと思いますが、実は意味不明です。
なので道長も「・・・???」となった訳です。
台本の意図が伝わった手ごたえはほとんどなかったんですけども、実はそういう狙いだったのです。
このあたりから実資のセリフがどんどん増えて行きます。
46話、47話などはまひろや道長より沢山しゃべっているかも知れません。
目を丸くして長台詞をしゃべる実資が、とてもチャーミングです。

今夜は望月の歌を道長が詠みます。
黛監督の美しい演出が道長の孤独をあぶり出しています。
ぜひ見てね。

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今日43話です。

昨日、東京オペラシティーで「光る君へコンサート~沼ル音楽会」がありました。
さんざん画面から聞こえて来た冬野ゆみさんの音楽ですが、生演奏だと細胞ひとつひとつにしみわたるようで圧巻でした。
冬野さんの世界観や、音楽の世界のプロフェッショナル達の演奏に深く感銘を受け、いろいろな場面が蘇って来て、スタッフみんな泣いてました。吉高由里子ちゃんも・・・。
クランクアップ、打ち上げ、コンサート・・・これから来る最終回まで何回泣くことになるんでしょうか。

今日は43話、復活した道長と三条天皇の闘いが始まりますが、宇治で涙した時よりもさらに道長は孤立して行きます。書いていても辛かったです。
また二十五年も東宮でいて、やっと帝になった三条の気持ちも、書いているとよくわかり、その無念が胸に迫りました。
木村達成クンの芝居も見事です。三条は資料で読むとヒールなイメージなんですが、道長がいなければ、駆け引きなどせず、もっと素直に政が出来て、もしかしたら賢帝となったかも知れないな~とも思いました。
人に前世や来世があるならば、道長や三条や一条や定子など、生まれ変わってどんな人生を生きたんだろうか・・・というようなことも脚本を書きながら、よく考えました。
43話、双寿丸と賢子の恋の結末もあります。
ぜひ見てネ。

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今日、42話です。

「光る君へ」の放送も残り少なくなって来ました。
クランクアップの日は名残惜しくて、みんななかなかスタジオを立ち去りませんでした。
脱稿した日は放心しただけでしたが、クランクアップは寂しかったです。
で、今日の42話なんですけど・・・
予告でもちょっとだけありましたが、病に倒れた道長が切ないです。
41話でまひろに、敦成を東宮に立てたのはなぜかと聞かれた道長は、
「お前との約束を果たすためだ・・・・やり方が強引だったことは承知しておる。されど、俺は常にお前との約束を胸に生きて来た。今もそうだ・・・・そのことはお前にだけは伝わっておると思っておる」
と答えて立ち去りました。ここは孤立してゆく道長の、それでもぶれない心をしっかり表現しておかなければと思って書いた所です。
これからも彰子の父親批判に、まひろはさりげなく道長をかばう発言をします。道長自身には厳しいことを言いますが、決して批判する側に立たないまひろ。これもまひろのぶれない道長への想いです。
今日の42話では、1話2話の幼い頃のように、まひろと道長が川べりで語り合います。
中島チーフ・ディレクターの演出も見事だし、二人の芝居が胸に迫ります。
ぜひ見てネ。

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