2024年09月 アーカイブ
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36話放送後
あの時代の高貴な人のお産は、邪気を払う儀式がすごいんですね。
いろいろ教わったり読んだりしつつ書いたとは言え、はっきりイメージ出来ずにいましたが、田中監督が表現した画面を見て、こういうことなのかと思いました。
お産の時に邪気を払ったり、雨乞いをしたり、即位や譲位の日を決める陰陽道は、当時の人の最先端の科学だったのだと、倉本先生が語っておられました。
今見るとアホらしいことも、真剣にやっていたのです。
お産のシーンの平安ダイナミズムがこの回の見せ場でもあるんですが、私的には「皇子様であったか」という道長の複雑な表情と、涙する百舌彦が、今回のハイライトでした。
道長にとって、彰子の子が皇子であったことは喜ばしいし願っていたことでもあったけれど、これから起きる皇位継承問題のややこしさを思って複雑な気持ちになる・・・その微妙な感じがよく表現されていたと思います。監督もあの顔をしっかり見せたかったのでしょう。まひろも、そのことを見抜いている目で道長を見てました。ステキな演出でした。
百舌彦の涙はほんの1秒くらいしか映らないのですが、胸に迫るものがありました。
本多力さん、名優です!
今夜は、お産や五十日の儀などイベントの多い華やかな回でした。
34話放送後
源氏物語をいろいろな人達が読む所、読む人それぞれのキャラクターがきちんと立っており、
シーンからシーンへのつながりがものすごく繊細で、美的センスにあふれた色っぽいステキな演出でした。
若紫の登場をまひろが書く所も、作家のイメージが膨らむ様子が、独特の感性で描かれてましたね。『源氏の物語』を書き始めた時と同じ音楽がかかってました。
“曲水の宴”がこの回のピークなのかと思って書きましたが、監督的には若紫の誕生が最高潮の場面だったそうで、その意図が放送を見ているとよくわかりました。若紫誕生のシーンがまひろももっともキラキラしてました。
松本監督、40話も演出しますので、ご注目下さい。
大変だった“曲水の宴”撮影の舞台裏は「100カメ」で。
まもなく34話です。
もうお昼BS4Kは終わってしまいましたが・・・
今日34話に出て来る“曲水の宴”に100カメが入っています。
曲水の宴のためだけに建てられたセット。庭に流れる川は、モーターで水を流しています。
お酒を入れた盃が川を流れて行って、貴族はそれを取って飲んだりします。
その様子をドローンで撮影したのですが、この日のスタジオも一大イベントな雰囲気でした。
私も見学に行っちゃったくらいですから。
12日の19時半NHK総合「100カメ」
今日の放送分をご覧いただいていると、「100カメ」もより面白くご覧頂けると思うので、
今夜も木曜も、ぜひ見てネ。
34話を演出した松本仁志監督は32歳だったかな? 大河初演出です。
初々しくてステキな人でした。
松本監督の繊細な演出をぜひお楽しみ下さい。
あ、もうすぐ18時のBSが始まります。
33話放送後
道長がまひろにプレゼントした扇子は、チーフ監督の中島さんが、初期の頃から発注して作ってあり、どこで使えるかなかなかアイデアもなく、ヒヤヒヤものでしたが、33回で使えてホッと一息。胸キュンシーンになってよかったです。
道長のまひろを見るまなざしが、何とも言えない風情で、今回もたまりませんでした。