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17話

今日17話です。
「 忘れじの ゆく末までは 難ければ
    今日を限りの 命ともがな 」
今日のハイライト、道隆の嫡妻、貴子の歌です。
まだ父・兼家が兄弟と苛烈な権力闘争を繰り広げていた時代に育った道隆は、内裏で女房として働いていた貴子を見そめ、身分を越えて嫡妻とします。
道隆は端正な貴公子で、ユーモアもあり、芸術的にも秀でたセンスを持っていたそうです。モテモテだったであろう道隆が、この歌で嫡妻は貴子と決めたと想像しました。
歌の意味は「いつまでも忘れないとあなたは言うけれど、その気持ちが将来までも変わらないとは思えない。だから、その言葉を聞いた今日を限りに命が尽きてしまえばいいのに」
とてもステキな歌ですね。貴子の才を感じます。
道隆亡き後の貴子の人生は苛酷ですが、この頃が絶頂期だったと思われます。
見てネ。

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