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2024年12月 アーカイブ

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47回放送後

あと一回かと思うと、胸が一杯で何書いたらいいかわからないですが、47回では公任と道長のシーンが好きでした。
道長の実資との信頼関係を目にして傷つく公任を、町田さんがリリカルに演じてくれていました。道長のために隆家を評価しなかったという公任の気持ちは嘘ではないですけれど、政治家としてのセンスのなさが、これまた哀しくもあります。
公任は関白の嫡男として育ち、文化面ではダントツの才能を発揮しますが、政治家としては道長に遠く及ばなかったのですね。
この夜のシーンの田中陽児監督の演出もステキでした。
危機感のない中央政府、何もしない政治家・・・昔も今も同じだな、と思いながら書きました。

先月、「光る君へ」のアートブックが出ましたが、各セクションのチーフが語る、作品つくりの細部へのこだわりが胸に迫ります。私も相当わかっているつもりでしたが、へえ~そうだったのかと驚くことばかり。皆さんもぜひ、これを読んで、プロのスタッフの仕事を知って欲しいと思いました。

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46話放送後

45話で道長を冷たく突き放したまひろの気持ちを、今夜の回で説明しました。
「これ以上、あの人の役に立つことは何もないし、都にはわたしの居場所はないの。今は何かを書く気力もわかない。わたしはもう終わってしまったの。終わってしまったのに、それが認められないの」
前回、まひろはやりきれないイライラを道長にぶつけ当たった、と書きましたが、その心中はこういうことだったのです。
私は、世界的に評価されている紫式部と自分を重ねるほど図々しくはないですが、私もこの先、どうやって終わってゆけばいいのかな・・・と時々考えます。まだ仕事はあるけれど、いつかなくなるだろうし・・・その頃命も終わるといいな~と。
やっぱりまひろと道長は、宇治で心中していたらよかったのかも知れないですね(笑)
ドラマ的にはそれだと困るんですが・・・。

「刀伊の入寇」はほとんど資料がありません。
どう攻めて来て、どう撃退したかは記録にあるのですが、敵の目的が読めません。ただの海賊にしては船五十艘、兵二千人は大規模です。
大宰府まで行って、地元の歴史研究家にもいろいろ取材したチーフ監督は、女真族は高麗を追われ、新しい自分達の国をどこに置くか、その場所を探して日本に来たのではないか、と言っていました。隆家らに撃退された後、女真族は高麗にも滅ぼされてしまったようです。
余談ですけど、敵の中にジャッキーチェンのそっくりさんがいましたね(笑)

来週はまひろと道長が再会します。
土御門殿の太鼓橋をはさんで対峙するまひろと道長。
若き日、廃邸で別れたまひろと道長は、土御門殿の太鼓橋の所で4年ぶりに再会します(13話のラストから14話冒頭)。そのシーンの道長とまひろの表情が私は大好きで、同じ場所で再会させることにしました。まひろはこの時、剃髪した道長の姿を初めて見ます。「どう演出しようかな?」と田中陽児監督が迷っていたのを思い出します。ついこの間ですが、遠い昔のような気がします。
明日、ファンミーティングだけど、監督たちみんな来るかな? 久しぶりに会いたいな、
と思うオオイシでした。
来週も見てネ。

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