2009年03月 アーカイブ
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一流であるということ。
WBCは面白かった。
どんな優れたドラマも到底かなわない。
イチローの最後のヒットを見て、いつか読んだ楽天の野村監督のコメントを思い出した。
「三流は無視される。二流は賞賛される。そして一流は非難される」
イチローはWBCの間中、大事な所で打てなくて、あれこれ言われ続けた。
だが、最後は批判に耐えて、答えを出した。
それが一流なんだ。
ん~・・・しびれた。
脚本家の地位
もう大分前の話になってしまうが・・・ずっと頭に来ていたことがある。
アカデミー賞の外国映画賞を『おくりびと』が受賞した折のことだ。
当日、レッドカーペットの上を歩いたのは、監督、主演男優、主演女優、助演女優、プロデューサー、それにもうひとり、TBSの映画担当役員だった。
なぜそこに、脚本家がいないのか!
ニュースでも何度も流されたが、脚本家の小山薫堂氏は、別会場で中継画面を見ていたのである。
同じ脚本家として、私は愕然とした。
後から、小山薫堂氏をさしおいて、レッドカーペットを歩いたのが、TBSの映画担当役員だったと聞いて、これまた言葉を失った。
脚本家の地位とは、そんなものなのか。
脚本は脚(あし)の本、台本は台の本と書く。脚(あし)がしっかりしていないと、上半身はグラグラだし、土台がしっかりしていないと、立派な家は立たない。つまり優れた脚本がなくては、優れた作品は生まれないのである。
30点の脚本は、監督や役者がどんなにがんばって倍の成績にしても60点。でも80点の脚本なら、みんなで頑張れば100点はもとより、倍にすれば160点の作品となる。それほど元になる台本の出来は、作品に出来を左右する重要なものなのだ。
そんなこともわからない映画担当役員ではあるまいに、脚本家を差し置いて、自分が前に出るとは、とんでもない勘違いである。
小山さんは、文句も言えないだろうから、私が代わりに言いたい!
脚本家の仕事をナメないでもらいたい!
そんなことやってるから、昨今のTBSはダメなんだ。
同業者に友達はあまりいないが、脚本家の誰に聞いても、あれはヒドイと言っていたし、ショックを受けていた。
映画担当役員にゴマをすりたかった人間が誰なのかわからないが、現場に、脚本家もレッドカーペットの上を歩くべきだという人がいなかったことも衝撃だ。
プロデューサーはなにをやっていたのか?
監督はどう考えていたのか?
私がハリウッドに行くことはないと思うが、他人事とは思えない、とんでもない出来事だった。
誰に揺さぶられようと・・・。
西松建設の政治献金のことが問題になり、世紀の愚策、定額給付金のことが遠くなった。
何日か前、テレビのニュースは、定額給付金が地方のお年寄りに配られる様子をさかんに流していた。なぜ熨斗袋なのか、激しく違和感があったが、そんなことさえ、もう遠くなった感じだ。
定額給付金には懐疑的だったはずのマスコミも、もう何も言わなくなった。決まってしまったことは、仕方ないから諦めようということなのか。
お金がない、お金がないと言いながら、このあまりにも頭の悪い政策に、2兆円もの大金を費やした政権の無能ぶりを、私達は許してはならないと思う。
検察が民主党も自民党も揺さぶり出した。政治献金のまやかしなぞ、前からわかっていただろうに、今この時期にやるということに、どういう裏があるのか。誰のどういう思惑が隠れているのかを、私達は見極めようとしなければならないと思う。
“視聴率”に視聴者までもが踊らされるように、報道される“支持率”なんてものの上がり下がりに、目くらましにあってはならない。
誰にゆさぶられようと、私は絶対に政権交代が必要だと思っている。