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今夜のNスペ

今夜、『西郷どん』の流れで、２１時から放送されたＮＨＫスペシャルを見た。
タイトルは『“駅の子”の闘い　　～語り始めた戦争孤児～』
戦争孤児となり、混乱する国に見捨てられ、駅で雨風をしのびながら苛酷な状況を生き延びた戦争孤児達（現在はみな８０代後半）を、何年にも渡って見つけ出し、取材し続けたドキュメンタリーで圧巻だった。
“駅の子”というくくりで、番組を企画したプロデューサーの才能にも敬服する。
毎年、この時期、ＮＨＫは戦争体験者の話を放送するが、その志は高い。
報道はすっかり安倍政権よりだが、Ｎスペのセクションは、テレビの果たすべき役割を捨てていない気がした。
カメラを向けて語りを促すドキュメンタリーには、どこかウソ臭い側面が感じられる場合が多いのだが、ＮＨＫの戦争特集にはそれがない。
語り手に、どうしても今の時代に伝えて行かなければならないという圧倒的な思いがあるからだろう。
戦争はしてはならない。この当たり前の想いが、今夜も骨の髄までしみた。

2018年08月12日
大石 静
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