「いいとも」が終わる。
桜が咲いて、プロ野球が開幕した。
そして、32年も続いて来た『笑っていいとも』が31日に終わる。
毎日見ていた訳ではないけど、ニッポンの昼休みがなくなるみたいで、とってもさみしい。
どんな視聴率であろうとも、やり続ける選択肢は、なかったのかしら。
視聴率という指標は、今、過渡期にあると思う。誰もあんまり信じちゃいない。
なのに、圧倒的にテレビの世界の上に君臨している。
ドラマが始まる時、いつも高視聴率を願うし、数字が取れればば晴れがましい。
だけど、仕事の手応えは、また別にところにもある。
虚しき視聴率に、「いいとも」も負けたんだな・・・と思うと、ますます虚しい。
テレビメデイアは、生まれてまだ60年ちょっと。若いメデイアだ。
だから若いもの、初々しいものに価値を置く。
小説や演劇の世界は、歴史が長いので、老練なるものも大事にするが、基本的にテレビにそれはない。
そんな中で、橋田壽賀子先生の未だ衰えない現役感と、『徹子の部屋』『笑っていいとも』の長寿ぶりは稀有なことで、尊いと思っていた。
特に「いいとも」の偉大なるマンネリ感は、いい感じだった。
やめることを決めた人の苦しさも察して余りあるが、ちょっと前までフジテレビは、『笑っていいとも』は数字がどうであろうと、タモリさんが生きてる限り、絶対に打ち切らない・・・という姿勢だったのではないかと思う。肝が据わっていてカッコイイと思っていたが、いつか時代はうつろってしまった。
ひとつの時代が終わるのだと言うことを、こんなに強く感じる出来事も、めずらしい。
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