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牡丹灯篭


シアターコクーンの『怪談 牡丹燈篭』を観た。
素晴らしかった!
しょうもない欲望に振り回される弱い人間ばかり出て来るんだけど、なぜか誰もがいとおしく、地獄のようなこの世もまた美しく・・・。
脚本家の大先輩、大西信行さんが40年以上前、全盛期の杉村春子さんのために書かれた作品なのに、まったく古くなっていない。
いのうえひでのりさんの演出もテンポよく、研ぎ澄まされた美意識が舞台全体をおおいつくしていた。
二村周作さんの舞台美術も、原田保さんの照明もメチャメチャよくて、もう恐れ入りましたって気分で帰宅。
ん~・・・わたしなんか遠く及ばないな~・・・という危機感と一抹の寂しさが胸をおおい・・・しかし、生きて行かなくちゃならないから、頑張ろうと思う。
主演の段田安則さんに、思わず「よかった!」というメールを送った。
品のいいエロスとゾッとする怖い話に、忘れていた“日本の夏”を思い出した一夜だった。

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