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連ドラ「ママは昔パパだった」

「パンドラ」「プリズナー」などで話題のWOWOW連続ドラマW。
その第4弾として「ママは昔パパだった」の脚本を書いた。
放送は、8月23日(日)より毎週日曜22時より連続6回
題名からもおわかりのように、心と体の性が一致せず、性別適合手術をして女性の体になった人が主人公。
かつて男性として女性と結婚し、父として作った子供を、今は母として育てている。
その母を、戸田恵子さんが熱演。彼女の持つ清潔感と透明感と演技力が、この特殊なドラマを見事に支えてくれたと思う。
主人公の元妻には余貴美子さん。
普段、地上波では見られないキャステイングで、素晴らしい競演になっている。

去年から、このオリジナルドラマを書くにあたって、性同一性障害のことを取材して来たが、それはそれは驚くことばかり。
2004年7月に性同一性障害特例法が施行され、20歳以上で性同一性障害と診断され、性別適合手術を受けていれば、戸籍の性別を変更できることになった。
しかし、その法律では、結婚している人、子供がいる人の性別変更は認めていない。
女同士、男同士の夫婦を認めてしまうのも妙だが、このドラマの主人公のように、父の時代に作った子を母として育てており、子供も「ママ」と呼んで暮らし、更に見た目の完全な女性なのに、戸籍上は「男性」で、子供達の「父」である。というよじれたことになって苦労している人もいる。
去年、上記の法律は改正され、子供が20歳になれば、性別を変更できるようになった。
父として(或いは母として)作った子供に対しては、子供が成人するまで父として(母として)責任を持つという法律の考え方に、私は共鳴できるが、小さな子供を育てる当事者達の苦労は、それはそれは重いのだということも、取材を通して知った。
こういう問題を取り扱う以上、上辺だけのドラマになってはいけないと思い、セックスの問題にも踏み込んで描いたつもりである。
ぜひ、ご覧下さい。

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