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ドラマのこといろいろ

間もなく、『知らなくていいコト』名場面集の放送です。
そして、来週は8話。

『知らなくていいコト』の企画を考え始めたのは、去年の4月頃でした。
小田プロデュ―サーと『家売るオンナの逆襲』を終えて、次の1月企画について、ボチボチ考え始めました。
その時、小田プロデュ―サーが「わかりやすく共感できるドラマが多いけど、ゾクッとするような、見ている人の心がグラッとするようなものがやりたいですね」と言ったのです。
それで、不可抗力で人を殺してしまった女性が、自首するまでの10日間を描こうということになりました。毎回違う男と出会って寝てしまうというのはどうだろう? しかしそんな役、やってくれる女優さんはいるんだろうか? などと話し合ってましたが、日本テレビの上層部に、人殺しがヒロインというのはあり得ないと否定され、これはボツ。それから殺人犯の子供だったら? と言う話になってゆきました。
活字メデイアはもはや風前の灯火だと言われて久しいですが、だからこそ活字の世界で奮闘する編集者達を描きたいな…と、前から考えていたこともあり、舞台は週刊誌の編集部になったんです。
行き過ぎた不倫報道を見るにつけ、週刊誌はどこへ行くのか、とも思いますが、一方で記者クラブに縛られない、政権に忖度しない記事を堂々と書く姿勢は、尊いとも思います。
そんなこんなで、ドラマの中でマスコミの功罪も考えたい。と思いました。
編集部の仕事については何誌かの週刊誌に、深く取材しています。
佐々木蔵之介さん演じる編集長の役は、一番最初に見えたキャラクターでした。
ある理念を腹に持ちながら、清濁併せ呑んで、活字メデイアを率いる理想の上司。蔵之介さんの育ちのよさ、広がりのある雰囲気は、この役にハマっています。
吉高さんは『正義のセ』や『わたし定時で帰ります』のような、まっとうな生き方をけなげにしている女性が、この所多かったので、今回は仕事も男も思いのままで、鼻につくくらいとんがらかった女性にしたいと思いました。
美しい風貌ですから、セリフに毒があっても絶対嫌われないだろうと思ったので、迷わず書きました。最初は監督も彼女も迷っているな…と感じましたが、中盤から役が腹に落ちた感じで、まなざしも力強くなり、真壁ケイトになったと思いす。
彼女をめぐる人物を配置する中で、尾高も野中も生まれました。
重岡君はさわやか青年の役が多いので、思い切って逆に振ったんですけど、彼がとても乗って演じてくれているのを見て、ホッとしています。
乃十阿徹の役は、小林薫さんのような大物がつかまると思わなかったので、最初は大きな役にしないつもりだったんですが、薫さんがあまりにも存在感があるので、私もいろいろ見たくなってしまい、後半は乃十阿も動きます。
尾高の役は、小田プロデュ―サーが最初から「柄本佑君がいい!」と言い続けていました。「この役は背が高くないとイヤ、ヒロインが顎の下までにおさまってしまうくらいの高身長希望」と私も言っており、柄本さんにギリギリで引き受けていただけて、大正解でした。
キャスティングは毎度ハラハラドキドキですが、今回は編集部の部員達も個性あふれる才能あふれるバイプレイヤー揃いです。プロデュ―サーのキャスティングのセンスが光ってますね。
8話もぜひ見て下さいね。

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