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不自由な国

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私の知恵袋は、江川紹子さんのホームページ「江川紹子ジャーナル」と勝谷誠彦さんの有料ブログ「勝谷誠彦の**な日々」。 新聞を開く時間がなくても、テレビのニュースを見る時間がなくても、ふたりのブロクを見ているだけで、世の中のことは大抵わかった気がする。
江川さんのホームページは、江川さんのご意見が「新着情報」として時々掲載される。それは肝の据わった文章で、江川さんの良心と強い意志に貫かれていて、読んだ後、必ず自分のアホさに愕然とする。最近では、足利事件の冤罪被害者、菅家さんのインタビューが圧巻だった。体が震えるような気がしたもの。
実は勝谷さんも江川さんも知り合いなんだけど・・・なんてことを書いていると長くなるので本題に入る。
勝谷さんのブログに、神戸のサンテレビが『今夜もハッスル』というお色気番組を、6月27日深夜で打ち切ったというニュースが書いてあった。もう大分前の話ですみません。
以下太字は勝谷さんのブログからの抜粋。Asahi.comによると(中略)・・・
<独立UHF局のサンテレビ(神戸市)は、同局の深夜番組「今夜もハッスル」の放送を、27日深夜で打ち切った。NHKと民放でつくる第三者組織「放送倫理・番組向上機構」(BPO)からの指摘を受けたためと説明している。>
「お尋ね」があっただけでサンテレビはビビってしまったわけである。「顔色を窺う」というのはメディアがもっとやってはいけないことだ。サンテレビ側も根性がないとは思うが、今のテレビ局の惨状を知っている私から見ると、スポンサーが降りて苦しかったところへのBPOの「お尋ね」を渡りに舟と打ち切りに走ったと考えられなくもない。何にしても『今夜もハッスル』のホームぺーじは、政府によって弾圧されたまるで支那かミャンマーの反政府勢力の末路のような哀愁が漂っている。検閲のある国家というのはこういうものだという象徴的な風景として、目に焼き付けておいて下さい。

このようにメデイアが自主規制で萎縮してゆく様は、私もテレビに関わる者として、痛いほど感じている。このことは、ここでも何度も書いているんだけれど・・・そもそもBPOとは、権力の放送への介入を防ぐために、NHKと民間放送が作った組織なのに、今や、お上の手先のようになってしまっている。
私が子供の頃、テレビはもっとアナーキーでヤンチャだった。昔はよかったと言うことは言いたくないが、これだけは間違いない。日テレの『11PM』やテレビ朝日の『トゥナイト』は、お色気番組ではあったが、時々、目から鱗の問題定義もし、正にオトナの番組だった。そういうものはすっかり姿を消してしまって久しい。
打ち切りになった『今夜もハッスル』では、官能小説の朗読などをやっていたらしい。面白そうじゃないか! イヤなら見なければいいし、子供に見せたくなければ、テレビなんか取り上げてしまえばいい。
テレビ番組は制作者の名前も明らかにして創っており、ネットにおける悪意垂れ流しとは全くことなるものだということも、忘れないで欲しい。
東京のキー局もそうだけれど、私達テレビ番組の制作に関わる者は、もっと表現の自由について肝をすえなければならないと思う。ドラマも言葉狩りにあって、不自由でならない。
日本はヤバイことになっている。

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