2006年08月 アーカイブ
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「ねこの恋」電子書籍版、発売
講談社文庫に入っている私のエッセイ集『ねこの恋』が、電子書籍になりました。
日々の生活の中でひろった心に残った台詞を元に、エッセイをおこした作品集です。自分で言うのも何ですが、面白い台詞が一杯つまっています。
今回、電子書籍のために、夫がイラストを書き下ろしました。夫婦でコンビを組むのは初めてです。
今年相次いで死んだ、我が家の猫、オサム(19歳)とマコト(16歳)のイラストも入っています。
20日くらいから、電子書籍サイトで発売されますが、それに先駆けて講談社の電子文庫パブリで、既に発売しています。
ぜひお買い求めいただき、パソコンか携帯で楽しんで下さい。
【電子文庫パブリ】
http://www.paburi.com
よろしくお願いします!
郡上八幡
大河ドラマ関連イベントで、岐阜の郡上八幡に行って来た。
郡上八幡は、“水と踊りの町”と言われているそうで、川の水がきれいだ。石畳の坂道を降りて行くと、長良川の支流の吉田川の河原に出る。その川で当たり前に子供が川で泳いでいる様子には胸を打たれた。
郡上八幡には日本があると思ったからだ。
再開発につぐ再開発で、まるでどこの国に住んでいるのかもわからないようになってゆく東京にいると、川で泳ぐ子供が、まだ日本にいると思っただけで、感動ものだ。
夜は持参した浴衣に着替えて、郡上踊りに参加。汗びっしょりになるほど体を動かしたのは何年ぶりだろうか。
山の上にライトアップされた八幡城も美しかった。
大河ドラマ『功名が辻』では司馬先生の説の通り、千代は近江の出身としたが、この八幡城のお姫様だったという説もある。こちらにも千代と一豊の銅像があった。
高知で亀田の試合を見た。
大河関連イベントで高知に来ている。
ホテルの窓の下には“鏡川”という竜馬が泳いで遊んでいたという川が流れ、すぐ目の前まで山が迫っており、夕方になるとその山に霧がかかる。
私は都会派だが、たまにはこういう自然が間近にある所もいい。
中東の石油はもう後50年ほどでなくなるというし、その前に石油は高騰するだろうから、そうなったら都会より、こういう地域に人が流れ、東京より高知の方が物質的にも精神的にも豊かな土地になるんだろう。
イベントが終わってから、部屋に戻って亀田選手の世界戦を見た。
私は子供の頃、ボクシングほど野蛮なスポーツはないと思っていたが、小説『四つの嘘』の取材で、後楽園ホールにボクシングの試合を見に行くようになって、考え方が変わった。リングの上には人生がある。夢を手にしようとする捨て身の若者の姿があって、すっかり魅せられた。ただの殴り合いではない、超高級スポーツだ。
名もなき選手の中には、寡黙で礼儀ただしく、顔もかわいい少年がいる。亀田選手の傲慢さとはほど遠い真摯な姿を目の当たりにした。
ボクシング人気が下降線の一途をたどる中、亀田親子の果たした役割はわからないではないが、対戦相手への敬意と礼儀を無視した態度は不愉快でしかない。
若者が、あのような態度をカッコイイなどと思うことのないよう、周りの大人は、しっかり意見してほしいものだ。
しかも昨日の疑惑の判定・・・。
それについては、新聞でもテレビでのいろいろ言うだろうから、私のような素人がここで何か言う気もないが、若者の無鉄砲な美しさなどをはるかに越えた傲慢さは、きちんと批判されるべきである。