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ふるアメリカに袖はぬらさじ

Eテレで玉三郎主演の『ふるアメリカに袖はぬらさじ』を見た。
有吉佐和子のよく出来た戯曲だ。
アメリカはその昔から、“ふる”ように日本にやって来て、日本人は攘夷から開国にコロッと方向を変え、アメリカのいいように流されて来たのだということが、この芝居でもよくわかる。
今も昔も何も変わっていない。

ところで、知り合いが教えてくれた。
政治は今も、田中派と福田派の戦いなのだそうだ。
田中角栄はアメリカ一辺倒を嫌って中国と国交を回復。
福田赳夫は、アメリカのいいなり派。
多くの政治家はみな福田派だ。
小泉純一郎執念の郵政民営化は、田中派の資金を断つためだったそうだ。
田中派の資金は、公共事業の建設利権なのかと思っていたが、郵便貯金もそのひとつだったのだと、その人は言っていた。
それを断ち切る使命が小泉さんにはあった訳だ。
民営化して結果的に資金はアメリカに流れたと言われるが、アメリカ的には、小泉、竹中よくやったということだろう。
田中派の生き残りは、今や小沢一郎だけ。
鳩山由紀夫も一瞬その気概を見せたが、お坊ちゃまには耐えがたい様々な妨害があったのだろう。途中から訳わかんなくなって自滅。
安倍首相も威勢のいいことを言うけれど、福田派。
なるほどと思った。
今も昔も“ふる”アメリカにびっしょり濡れながら、袖はぬらさじ、とつぶやく程度が関の山なんだ・・・。

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